長野県松本で、初のアスベスト相談会を実施

長野県松本で、初のアスベスト相談会を実施
引地強一(NPO法人ユニオンサポートセンター)

9月3日、長野県アスベスト対策センター準備会などによる第3回アスベスト(石綿)被害相談会・ホットラインが、初めて松本市で開催された。この相談会は「NPOじん肺・アスベスト被災者救済基金」の助成を受けた新聞広告による取組みで、「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」、「石綿対策全国連絡会議」及び「NPOユニオンサポートセンター」の3団体の共催により行われたもの。
これまで長野市で2回相談会が行われたが、長野県中南信地域の被災者からの相談の掘り起しもかねて松本市で実施した。会場は、NPOユニオンサポートセンター相談室をメインに、午前10時から午後4時まで面談と電話による相談を受付けた。
専任相談員は、「名古屋労災職業病研究会」及び「NPO神奈川労災職業病センター」のスタッフが担当し、現地の相談員も研修をかねて同席して対応した。
当日は面談2件、電話相談6件で計8件の相談があった。内2件は、隣家の駐車場のアスベスト材や自宅の壁の断熱材などへの不安やその対応についての相談だった。面談2件を含む6件は職業暴露に関する相談だった。開催にあたって、8月23日に市役所の記者クラブで記者会見を行った記事が地方紙に掲載された効果で、長野市方面からの相談が2件あった。
高卒後、入社した職場で吹付け材の生産に従事し、中皮腫で治療中の方、25年から30年前に下請けで、エアコンの取付け作業や自営で300件以上のセントラルヒーティングの設置作業をやってきた方、会社でアスベスト材を扱う仕事に5年間従事し、現在、健康管理手帳の交付を受けている方、夫が仕事で、20歳から40年間、建築現場で吹付け作業に立ち会っていたので今後の不安を訴える方、建築の自営業を親子で続けてきた結果、胸膜プラークの疑いのある方、若い頃から自営で大工の仕事を続けてきて、胸膜プラークの疑いのある方からの相談があり、それぞれ今後の対応などについてアドバイスするとともに、具体的に、労災申請手続きについて対応していく相談や「じん肺」の専門機関を紹介して所見を見守る相談など継続事案も複数あり、引続き支援が求められている。相談会には自身が胸膜肥厚の長野県建設労連の前執行委員長も見えられた。
今後は、長野市と松本市を相談窓口の拠点として、長野県アスベスト被害相談会・ホットラインを一層拡大していきたいものである。