『ニッポン国VS泉南石綿村』3月10日(土)神奈川支部で観に行きます(横浜シネマジャック&ベティ)
大阪泉南地区の石綿被害者の8年間に及ぶ国家賠償訴訟を記録したドキュメンタリー映画『ニッポン国VS泉南石綿村』が3月10日から全国の映画館で上映されます。
私たち中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会「神奈川支部」では、地元の横浜シネマジャック&ベティにて、3月10日(土)午前10時20分に集まり、みんなでこの映画の鑑賞会を行います。
3月10日(土)は初日の舞台挨拶もあります。
【登壇者】
柚岡一禎さん(泉南アスベストの会)
赤松タエさん(原告団)
佐藤美代子さん(原告団)
原一男監督
神奈川県には、映画の原告同様の石綿製品製造工場の従業員や周辺住民、また造船業や建設業に多くアスベスト被害が発生していますし、神奈川県営団地の住居天井の吹付アスベストによる中皮腫発症の被害もあるなど、全国でも有数のアスベスト被害発症の現地です。
ぜひとも多くのアスベスト被災者やご家族に観て頂きたくご案内しました。
なお横浜シネマジャック&ベティでは3月10日(土)から4月6日(金)まで上映しています。
http://www.jackandbetty.net/cinema/detail/1553/
圧巻の215分から目をそらさず、泉南の叫びを聞き流すなかれ!
2006年、大阪・泉南地域の石綿(アスベスト)工場の元労働者とその家族が、損害賠償を求め国を訴えた。明治の終わりから石綿産業で栄えた泉南は、最盛期は200以上の工場が密集し「石綿村」と呼ばれていた。石綿は肺に吸い込むと、長い潜伏期間の末、肺ガンや中皮腫を発症する。国は70年前から調査を行い、健康被害を把握していたにもかかわらず、経済発展を優先し規制や対策を怠った。その結果、原告の多くは肺を患い、発症という”静かな時限爆弾”の爆発に怯え暮らしていた。
原は弁護団の活動や、自らも石綿工場を経営していた「市民の会」の柚岡一禎の調査に同行し、裁判闘争や原告らの人間模様を8年にわたって記録する。原告の多くは地方出身者や在日朝鮮人であり、劣悪な労働条件の下、対策も知らされぬまま身ひとつで働いていた。裁判に勝って、ささやかな幸せを願う原告たち。しかし国は控訴を繰り返し、長引く裁判は彼らの身体を確実に蝕んでいく・・・
『ゆきゆきて、神軍』から31年。全世界が待望した原一男監督の最新作『ニッポン国 VS 泉南石綿村』は完成するやいなや、世界中の映画祭から上映のオファーが相次ぎ、いち早く上映された釜山国際映画祭と山形国際ドキュメンタリー映画祭では、それぞれ最優秀ドキュメンタリー賞と市民賞を受賞し、その評価が高まっている。