センターを支える人々: 笠井 弘子(きょうとユニオン執行委員長)

 こんにちは。きょうとユニオン(京都地域合同労働組合)執行委員長・データ加工Unity代表の笠井弘子です。きょうとユニオンでは非専従で、日常的に事務所に詰めての活動ができずにいますが、コミュニティ・ユニオン全国ネット、コミュニティ・ユニオン関西ネットでは、それぞれ共同代表として各地のユニオンと連携してのネットワーク行動を担当しています。きょうとユニオンからは書記長の服部が全国安全センターのメンタルヘルス部会に参加し、定例の会議に参加させていただいています。そこでは様々な事案の紹介や、わたしたちが抱える相談についてのご意見やご指導をいただき、本当にお世話になっておりますことに御礼申し上げます。

 わたしは数年前、親の介護のためにそれまで勤務していた会社を退職し、「データ加工Unity」の屋号で音声反訳(いわゆるテープ起こし)とシンプルなウェブサイトの構築と管理を主な業務とする個人事業主となりました。それまでにも副業的に反訳の仕事を請け負っていましたが、退職を機にこれを本業とするようになりました。今は親の介護やユニオンの活動と並行して、主に社会問題や労働問題、産業医学に関する講演や学習会、インタビュー、各地のユニオンの団体交渉などの反訳を行っています。

 神奈川センターとの関わりは、2018年に、よこはまシティユニオンのご紹介で反訳をお引き受けしたのが始まりです。以来、「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」「中皮腫サポートキャラバン」など多くのご講演やインタビューの音声反訳をさせていただきました。

 反訳作業は集中力も必要ですし、専門的な用語を調べるなど結構大変なものですが、患者と家族の会の皆さまやサポートキャラバンの方々を始めとして神奈川センターに関わる多くの皆さまの明るく前向きな、そして朗らかさを感じるようなお話に、反訳作業をしている私もとても元気づけられましたし、作業そのものもとても楽しく進めることができました。そして皆さまのお話がもっともっと多くの方、他の疾病を抱えておられる方々にも知っていただけたらと感じています。

 また、この夏には「労働保険審査会裁決集」他、労災に関する資料のデジタルデータ化のお手伝いもさせていただきました。これも根気のいる作業で、仕上がりまで長くお時間をいただいたことに大変恐縮していますが、時代とともに変遷する労災事例を知ることができ、本当に勉強になりました。このお仕事を頂けたことに心から感謝しています。

 私にとって神奈川センターの皆さまは、大切なお得意様である以上に、大変貴重な知見と勇気を与えてくださる素晴らしい方々です。そしてよりよい労働社会や安心して生活できる社会の構築を目指す仲間としてとても尊敬しています。反訳作業の中で得た知識は、ユニオン活動や、自分が担う介護の中でもとても重要なものとなっていることをぜひお伝えしたいと思います。

 皆さまとのご縁ができたことを心から嬉しく感謝しています。皆さまの更なるご活躍とご健勝を祈念いたしますとともに、これからもまたお付き合いをいただけたらと願っています。