清水さんカウザルギー労災損害賠償&解雇裁判が勝利的判決

清水さんカウザルギー労災&解雇裁判
清水さんの解雇は無効!
会社は1276万円の労災損害賠償を支払え!

 これまでも本誌で取り上げてきたカウザルギー労災の清水さんが、労災民事損害賠償と解雇の裁判で、いずれも勝利的な判決を勝ち取った。

 清水さんが事故に遭ったのは06年7月。清水さんは職場に戻って働きたかっただけなのだ。労災事故が起きない安全な職場を作ろうと労働組合に加入した。それでもどうしても戻れないのであれば一定の解決金による解決もやむを得ないと、当時考えたのも事実である。

 ところが会社は、事故の責任を清水さんに押し付けるばかり。リハビリ就労の要求も拒み、逆に債務不存在確認訴訟を起こしてきた。さらには症状固定を機に、後遺症や事故前の勤務態度などを理由に解雇を強行。労使紛争を拡大させてきた。そうした問題について、誠実に団体交渉を行うようにとした神奈川県労働委員会の不当労働行為救済命令にも従おうとしなかった。そうした中で裁判所は、解雇は無効であり、損害賠償金の支払いを命じた。中央労働委員会の審理終結も近い。

 中断されていた団体交渉もようやく再開された。会社は、雇用問題だけ金銭解決を考えているようだが、実はもっととんでもないことを考えていることがわかった。なんと最高裁判所が解雇無効の判断をしたとしても職場に戻さないことも選択肢の一つであると言うのだ。被災者が元気になって職場に戻ることをどうしてそこまで嫌がるのか。清水さんが、そして労働組合が、職場の労働条件向上を目指すことを嫌がっているとしか思えない。

 いずれにせよ清水さんは労働組合の仲間と共に、「最後まで頑張る」と決意を固めている。